スタークエイク ロバート・L・フォワード著/山高 昭訳
以前読んだ『竜の卵』の続編です。
中性子星『竜の卵』の調査を終了し、帰還準備をしていた調査宇宙船ドラゴン・スレイヤー号は想定外のアクシデントにより、絶対絶命のピンチに陥ってしまいます。
強力な重力潮汐力から船体を守っていた補償体群の制御ロケットの内の一つが流星体との衝突により制御不能になってしまったのです。
科学技術がすさまじい勢いで発展し最初のコンタクトから何世代も入れ替わったチーラの努力によりピンチから脱した〈のろい連中〉=人間は感謝の意を表し、この恩を何らかの形でお返ししたいと申し出ますがすでに人類の科学力の及びもつかない領域まで進んでいるチーラたちに必要な援助などあるわけがありません。
ところがこの後、チーラの故郷『竜の卵』にある異変が起こります・・・・。
チーラとドラゴン・スレイヤー号の乗組員との友情、信頼関係を軸に、ストーリーは私にとっては分かったような分からないような重力、電磁力、時間物理理論を駆使して進んでいきます。
理論的な話の展開もなかなか鮮やかですがその他にも苦境を何とか脱しようとするチーラたちの物語、苦境に陥った人間を助けようとするチーラの物語は先がとても気になり、一気に読み進めました。
『竜の卵』を読んだらこちらも是非。