『ダンスのからくり相談室』ひやけん版26

Q.ワルツのフォーラウェイリバース&スリップピボットについてです。

1,2&3の&でうまく回転できません。女性はピボットしようとしても、男性の足が開いていないので出せないと言います。&で左足でライズしているので、右足をそんなに大きく開くことはかなり難しいです。

女性とのかみ合わせが良くなかったり、タイミングが合っていなかったりするのでしょうか。それとも、女性は&で回転するのではなく、3で回転するので、男性はそこまで待つ必要があるのでしょうか。

スムースに回転するコツを教えてください。(白根さん 男性51歳 踏暦8年)

A.フォーラウェイポジションからのスリップピボットですね。私も大分研究しました。難しい、しかし大切なテクニックです。ワルツだけではなくスローフォックストロットにもタンゴ、クイックステップにも応用可能です。

(1).まず、フォーラウェイポジションについてですが二人の位置関係はプロムナードポジション(PP)と同じです。同じ体勢から前進すればPP、後退すればフォーラウェイポジションですね。ちなみに教科書にはPPとは『男性の右ボディと女性の左ボディがコンタクトし、反対側がVの字に開いたポジション』と書いてあります。

(2).ここから男性は左足の上で4分の1回転します。左足はLODに背面しているところから右足のトウを内向けて中央にかかとを向けるところまで回転します。一方女性は右足の上で8分の5回転ですね。この部分が女性のスリップピボットと呼ばれる部分です。左足は右足の上でピボットしている時にCBMPに保たれています。また、ポジション(ボディの位置関係)はフォーラウェイポジションからクローズドポジションに変化し始めています。つま先は中央に向いています。

(3).そして、男女一緒にピボットを行います。回転量は4分の1です。ポジションは最後にクローズドポジションになりました。

以上のような回転になりますが、付け加えるとすると、(2)で男性は右足を着地したときに左足かかとを床に下ろさなければならないということです。ですから質問にあるように『右足を大きく開くことは難しい』ということにはならないはずです。アップしたまま回転するのではなく、回転しながら左足のかかとをロアすると言うことです。男性はこのときピボットではありません。

また、女性の回転量ですが右足の上で8分の5、それから左足の上で4分の1ですね。これを比較すると右足の上での回転量は左足の上でのそれより2倍以上大きいということですね。これが前半で回転が少なくて後半でたくさん回転しようとしているカップルを多く見かけます。それでは上手く行きませんので男女共に意識して改善してみてください。

また、女性が右足の上で8分の5回転しようとしたときに男女の入れ替わりに意識が行ってしまって右に傾いてしまうのも良く見かけます。一般にはスウェイは有りませんのでそれも見直してみると良いと思いますよ。

最後に私から皆さんに質問です。スリップピボットとリバースピボットの違いは何ですか?また、ピボットとスピンの違いは厳密に言えば何ですか?これは、ハッキリさせて置いたほうが良い問題だと思いますよ。

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