『アジアオープン』競技会(続き5回目)
先日のアジアオープンで、出場したダンサーたちのパフォーマンスはとにかく素晴らしかったようです。
この競技会を観戦した方々が口々にその感想を教えてくれました。見逃してしまい残念です。
さて、この競技会を見た選手の感想は概ね『良かった』『凄かった』などといったものですが別の感想は『出場したかった』というものでした。
私がターンプロした時は丁度ダンス界が分裂した直後でJBDF(財団)とAJ(だっけ?記憶が相当曖昧)の2団体が存在しました。
世界選手権の出場権はAJが握っており、AJはその後JCFとJDCに分裂しました。
まだその当時、統一全日本戦は無く世界選手権への出場権はJDCが持っていたため、世界選手権の出場権を得るためにはJDCの競技会に出場しなくてはなりませんでした。
JBDFからは上位2カップルのみがJDCの主催する世界選手権代表選考競技会への出場が認められており、私達も出場しました。なんとなくアウェイだった雰囲気が強く印象に残っています。丁度同じ頃、同じようにJDCの競技会に出場した選手達の印象もほぼ同じではなかったかと思います。
同じ時期に競い合っていた選手達の殆んどが何らかの形でダンス界の混乱の影響を受けたのではないでしょうか。
今回のアジアオープン競技会は、選手たちが躍動する素晴らしい競技会だったと聞いています。JDCは今回、JBDFからも審査員招聘するという形で広く門戸を開放したのですから、世界のトップダンサーと同じフロアで踊ってみたいと感じたJBDF所属選手たちがいるのは当然理解できます。
私自身はJDCの競技会というとそのような訳でちょっとトラウマ的な反応です。先輩方の世代にとってはもっと多くのいきさつがあり、恐らくは私などよりも、もっと極端に言えば拒否反応を示す方もいらっしゃるかと思います。
しかし現在の選手達にとっては過去のいきさつは全く関係がありません。
海外の競技会では当然同じフロアで競いあっている訳ですし、全く同じ競技ダンスに携わる日本のプロフェッショナルが統一全日本戦を除いては長く分裂している方がちょっと異状です。
過去20年の間に分裂した各団体が合併する事は現状大変難しいと思います。
が、これから先は過去のいきさつは水に流し、交流できる所から交流していけると良いですね。
それを多くの現役選手が希望するのであればダンス界はこれからそのような方向に進むことと思います。