緊張とプレ・ショット・ルーティン
皆さんは自分の実力を緊張のため出し切れず悔しかったり、残念な思いをしたことはありませんか?また、皆さんは緊張感を和らげるため何か工夫していることはありますか?
以前プロゴルファーの中島常幸さんの講演で面白い話を聞いたことがありました。
中島さんはショットの前、必ず同じ動作でショットの準備をし、そして決まった手順でショットを放つということを説明していました。
具体的に言うと、まずクラブを握ったら、グリップをおへその前に持ってきて、球の1.5メートル後ろに立ち、球を飛ばす方向を見定めます。
そして左足から踏み出し、右足、次の左足の3歩目で球をまたいだ位置に立ちアドレスに入る。そしてショットを打ちます。
必ず同じ動作で準備することによっていつでも同じリズムでショットを放つことが出来る。これを『プレ・ショット・ルーティン』と呼ぶ、という話でした。1年の練習スケジュールの中で『プレ・ショット・ルーティン』のみを繰り返し練習する時期もあると言うことでした。
なるほど中島さんのようなプロゴルファーはこの一打で優勝、賞金いくらなんていう痺れる様な場面に出くわすわけで、その度に自分を見失っていたのでは勝負にならないわけです。
さて、最近レッスン中に「緊張してしまって・・・」という生徒の声を聞きました。緊張するのは仕方ないことですし、全く緊張感が無い状態もパフォーマンスする為には決して良い状態とは言えません。
緊張を和らげる方法は例えば深呼吸などの呼吸法を学ぶこと等も効果的だと思いますが、自分なりの『プレ・ショット・ルーティン』=パフォーマンス(演技や何らかの自己表現)の前の決まった動作、を持つこともとても有効だと思われます。
私の場合、競技会の前日に食べる物まで大体決まっていました。そして演技を始める際、二人の組み方、コンタクトをタッチする順番ももちろん決まっていました。色々なアドバイスも有りましたが、経験的にその流れが自然に出来上がったのだと思います。
プロスポーツ選手の中には『げんを担ぐ』選手も多いと聞きます。それもある意味経験的に成績などが良かった時のリズムを再現しようとしているのかも知れません。
「いつも緊張してしまって・・・」という方には緊張している状態の中でも自分を見失わずにいられるよう自分なりの『プレ・ショット・ルーティン』を探してみることをお勧めします!!!