歩み寄る感覚

以前も似たようなことを書きましたが、今回は違った観点から。

現役中私も良く感じたことですが、たとえば朝、練習中なり、レッスンを受けている最中に「上手くいった!」と感じたことが夜練習してみるとどうも上手くいかない。朝と同じようにやっているつもりなのに感じが違う。パートナーに「朝と同じようにやってよ!」と文句を言ってみるけれど「やってるよ!!」という答え・・・。

こんな感じを持ったことはありませんか?

これは人間が(機械ではなく)自然な生き物だから起こることだと思うのです。

パートナーが上手く行った時と同じようにやっていない、と感じるけれど自分は出来ているの?という事にも疑問を持たなければなりませんよね。自分が上手く行った時と同じように出来るのならばパートナーも同様に出来るはずです。でも自分たちは機械ではないから全く狂いなく同じことを繰り返すのはほぼ不可能だという立場から考えてみてください。

「同じことを何度も繰り返すことが出来るように練習するんじゃないですか?」と聞かれそうですが、競技会場ではフロアの広さも天井の高さも違いますし、他のカップルの数も審査員が立っている位置も違います。フロアコンディションも滑りやすかったり止まり過ぎたり……。

大切なことは「毎回、自分も相手も運動動作が違ってしまう」という認識を持って
1.ライズ&フォール
2.スウェー
3.回転
4.移動量・方向
をコンタクトを通して合わせることです。同じステップでも踊る度に毎回相手の動作に気を配り、自分の動きを沿わせていく或いは沿っているか確認するという「歩み寄る感覚」が必要だと思います。

私はゴルフをしている最中にふと思いました(だからつい最近ですね。ちなみにゴルフは全くのへたくそです)。

ゴルフでは実際コースを回ると練習場とは全く状況が異なります。練習場で練習することももちろん無意味ということではありませんが、本番では風の向きも強さも足元の傾きも状態もいつも同じということはありません。今の状況を把握し、それに自分をフィットさせていく、自然を相手にプレーすることが必要です。

人間も自然の一部ですから当然人間を相手にするときには自然を相手に何かをするときと同様、自分を相手にフィットさせていかなくてはならない訳ですね。

頭を柔軟に、相手にも柔軟に「毎回同じように踊る」という考えを捨て、「相手と常に同じ間合いを保てるようにフィットしていく」と考えなくてはいけませんね。

これは似ているようで全く違ったアプローチ方法ですよ!

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