星を継ぐもの
最高です。傑作だと思います。一流のハードSFでありミステリー。読み終わった読後感は『きっと考古学者や歴史学者が感じる悠久の時間を隔てた歴史の中での人々や生き物達の息遣いや生命の営みってこんな感じなんだろうなぁー』と言う感じです。300ページ程の文庫本1冊ですが10冊シリーズくらいの本を読んだ様な充実感があります。
物語は5万年前に死んだ真紅の宇宙服に身を包んだ人間とほぼ同じ特徴を持ったミイラが月面で発見されたところから始まります。優秀な科学者である原子物理学者ハント、生物学者ダンチェッカーを中心にそのミイラ『チャーリー』の素性と生い立ちの謎が解明されていきます。
ホントにそうなんじゃないの?と思うくらいのうまい筋立てで読みながらぐいぐい引き込まれました。
好きなダンサーの踊りを見てダンスが上手いのっていいな~と思うように、好きな歌手の曲を聴いて歌が作れたり上手に歌えたりしたら良いな~と思うように、この本を読んでこんな本を生み出せるなんてすごいな~と感じました。
ちなみに大変嬉しいことに続編があります。そちらも大変楽しみです。