歩調取れ、前へ!~フカダ少年の戦争と恋~ 深田祐介・著
作家・深田祐介氏の自伝小説。幼少から青年まで学校生活、軍事教練、空襲経験、裕福な家庭生活と疎開、父親の破産と女学生への恋。
読んでいて私が逆立ちしても経験できないような生活と経験・体験、見たことも会ったことも無い多くの人々の顔やその表情が目に浮かんでくるように生き生きと感じられました。
登場する多くのブルジョアな人々の生活には感嘆させられましたし、東京大空襲の場面では胸が熱く、苦しく感じられました。
文体はあくまで明るく、若々しいフカダ少年(青年)の将来に期待感を感じさせる姿で小説は終わります。
エピローグでは登場人物のその後について若干触れられています。自伝小説って一体どのくらいがマギレモナイ真実なのでしょう。機会があれば伺って見たいと思っています。
この本の中でも紹介されていますがフカダさんは社交ダンス愛好者、今現在も社交ダンスを楽しまれているんですよ。