決断力
羽生さんは厳しい将棋という勝負の世界に生き、勝ち残っているトップ棋士です。
あらゆる方向、角度から将棋を見つめることによって経験から得た考え方をシンプルな言葉で表しています。
「知識を‘知恵’にする」
どれだけ知識があっても実際に自分がその知識に基づいて行動し、知識を噛み砕いて自分の栄養にしなければならないということです。
(ダンスのからくりを読んだだけではダンス上達したとは言えないということですね。)
「先入観を持っていると新しい考えは出ない」
常識と思われていることでもそれにとらわれていれば創造は生まれない。
その他にも
「一気に深い集中には到達できない」とか
「プロらしさとは、力を瞬間的ではなく、持続できることだ」
「守ろう守ろうとすると後ろ向きになる」
など、なるほど、と強くうなずけるフレーズが並び、実体験から来る羽生さんの言葉に触れることが出来ました。
各章の最後に「実際のビジネスの世界でも・・・・」などとわざわざビジネスマン向けのまとめ方をしているのは余計かなと感じましたが、書かれているごく普通の事柄にもあの羽生善治の言葉だけに実践から来る深みがあったように思います。