コングレス
JBDF(財団法人日本ボールルームダンス連盟)がスーパージャパンカップの前日に主催するコングレスが今日、幕張メッセの国際会議場で行われました。
午前中大塚駅近くのダンススタジオでレッスンをしていた本日の講師であるファビオ・セルミとジェイソン・ロディティスを迎えに行き、幕張まで送り届けてそのままコングレスに参加してきました。
その中で強く印象に残ったキーワードとその内容をメモしておきたいと思います。
ジェイソン(ラテン レクチャー)
・1,テクニック、2,HOW、3,WHY。普通のダンサーはこの順番でダンスに取り組むがトップクラスのダンサーは1,WHY、2,HOW、3,テクニックの順でダンスに取り組む。
ダンスを踊る時に何故踊るのか・踊りたいのか、何故そのフィガーを選択するのか、何故今実際にステップするのか、その動機を認識することが大切で、それから『どのように』そして動作する為の原則など『テクニック』を学ぶということが大切だ。
・コネクションの中で一番大切なのは『Mental Awareness』である。
これは本当にそうだと思う。どんなに「相手を意識しろ、自分のシェイプと相手のシェイプを合わせろ。」と言っても何故か相手を見失ってしまう瞬間があるものです。その理由は色々あると思いますが少しずつ気付いていくほかはありません。
ファビオ(スタンダード レクチャー)
・次の移動地点へは『フット』・『ボディー』の順で到着する。
『ファビオは踊りやすい・リードが上手い』
これはファビオのレッスンを受けた女性、一緒に踊った事のある女性の一致した感想です。先日別の場所で行われたファビオの講習会(アシスタントはアレッシア・ベッティでした。)でもスウェーの種類(テクニカルスウェーとコスメティックスウェー)などその秘密が少し説明されていました。
・スウィングダンスに於いて1小節の中で動く時、筋肉は大きな筋肉→小さな筋肉の順で動かす。
大きな筋肉とは主に下半身、小さな筋肉は主に上半身を指しているようです。下半身を使って強い導入部、リズムを表現し、上半身で小節の終わりに向け運動を継続し、旋律を表現する、というようなことだと思います。
・コントラスト
イタリア人は(時には日本人も)「スピード感」について誤解している。スピード感とはコントラスト(またはLight&shade)によって生じるものである。コリオグラフィーについても全体のコントラストを考えなくてはならない。
二人ともどのように足を使うとか、体を使うと言ったことよりもどのように表現したいか、そのために何をするか、そのためには何を学ぶべきか、と言った順序でレクチャーが進んでいたのが共通していたと思います。
先日のレクチャーでも今日のレクチャーでもファビオが「私は現役時代はこのことには気がつかなかった。だからファイナリストで終わってしまった。」「気がつくことが大切。」と言っていたのが本当に共感させられました。
現役の皆さんも今のうちに目を開き、耳を澄まし、心を開いて真実や観衆が本当に求めているもの、自分が本当にしたいことを見つけてください。そこが勝負ですよね。引退してから気がついても遅いとは言わないけれど。
明日はいよいよスーパージャパンカップIN幕張メッセです。現役ダンサーの皆さんの熱いダンスを楽しみにしています。