秘密 東野圭吾
平凡な3人家族。主人公・平介の愛する妻・娘が帰省中のバスで事故に遭い妻を亡くす場面から物語りはスタートし、奇跡的に一命を取り留めた娘の藻奈美が目覚めると意識は妻である直子が乗り移っていた、という設定でストーリーが進行します。
夫・父親 妻・娘
それぞれの立場での思いと行動。再び訪れた青春を謳歌しているかの妻への嫉妬、葛藤、家族への愛。そしてバスを運転していて事故を起こした加害者の家族と被害者側の思いが物語りに絡み、一気に読ませます。
最後に隠された『秘密』。その止むを得ない選択と行動に思わず「平さん・・・」とつぶやき絶句してしまいました。ただ直子は本当にそれを『秘密』にしたかったのか、と言う点には疑問を抱かざるを得ません。だったら何故・・・?と言う気持ちです。
ベストセラー作家・東野圭吾、さすが。